お父さん くたびれてきたねぇ〜

と言ってもくたびれてきたのはお父さんではなく家の外壁(ソトカベ)です。住宅の外壁や屋根は知らず知らずの間に痛んできているものです。大黒柱のお父さん同様家にもいつまでも元気でいてもらわなければ、何といっても大切な家族の生活空間を守っているのですから。一般に外壁塗装の改修(ペンキ塗り替え)の目安は10年とされています。もちろん10年で必ず必要と言う物でもありません。まあ10年経過すればそろそろですねという感じです。実際15年以上経過した建物を改修塗装したこともあります。それは建物の設計や立地条件また外壁材(モルタル・サイディング・RC・ALC・パワーボード)や外壁塗料によって劣化(痛み)の進み具合に差があるからです。2010/12/02

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       高圧洗浄について

高圧水洗浄と言えば住宅の塗り替えには必要な工程ですが瓦屋根の塗り替えには特に重要な作業です。長年の雨風太陽の日差しなどで瓦の塗料が劣化してそこにほこりやコケなどが生えている場合がほとんどですからまずそれらを取り除くことが第一。この工程をおろそかにするといくら高級な塗料を塗っても剥がれたりめくれたり浮いたり・・・ でも最近の事情から高圧水洗浄といってもただ水をかけるだけ洗浄の業者もいるそうです。高圧水洗浄は壁面を洗う場合と屋根を洗う場合では屋根の洗浄は壁の洗浄の3倍の手間と時間がかかって当たり前です。2010/10/07

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    一番いいペンキは?

お客様に一番いい塗料はどれですかと 質問されることがあります。一般的にはアクリル樹脂塗料→ウレタン樹脂塗料→シリコン樹脂塗料→フッソ樹脂塗料と言う具合に耐候性がランクずけされ 高級な塗料が長持ちすると考えられています。アクリルなら3年シリコンなら7年フッソなら15年とか言う具合に。住宅用塗料メーカーも他社との競争や高耐久高級化の時代の流れの中で今では色々 多種多様の塗料を販売しています。でも15年ぐらい前までは吹きつけタイルと呼ばれる塗装の上塗り塗料はアクリルもしくはウレタン樹脂が主流でした。外壁改修の塗装塗り替え工事でそのような物件に出会うと 気がつくことがあります。それは 十数年も経過したアクリル樹脂の塗膜はかなり劣化チョーキング(塗装の表面が白く粉をふいた状態)が進んでいるのですが 高圧水洗浄してみると意外にも塗膜自体は確りしているケースがあるということです。きっちりした塗装職人が手間を惜しまず塗料メーカーの仕様や工程を守って施工すれば アクリル樹脂塗料でも十分に塗料として機能しているんですね。 こんな時 「仕事は 後々誰が見ても恥ずかしく無いように ちゃんとしろよ」とよく言っていた父の言葉を思い出します。


寺西塗装ではお客様に主にシリコン樹脂の塗料をおすすめしております。一般に戸建住宅の塗り替えの場合では総工事費用に占める塗料の費用(材料代)は概ね2〜3割り程度ですから少し高くても耐久性のある塗料を使った方が費用対効果が上がる と考えるからです。総工事費用の内 足場費用や労務費用などは使用する塗料が違ってもそんなに変わるものではありません。つまり手間は同じですから。
リフォーム訪問販売でセールスマンがいいペンキを使うからと言って高額の見積もりを提示する場合は眉唾です。高級な塗料を使っても総工事費用が2倍3倍となることはまず有りえません。

外壁塗装 特に住宅塗り替えなどの改修塗装に使用する塗料(ペンキ)には絶対これが1番という塗料はありません。なぜならば住宅の外壁などを塗り替える場合 外壁塗装の状態(旧塗料の種類や劣化程度)に加え外壁の下地材(モルタル・サイディングボード・ALC・・・)など個々のそれぞれの条件に適合した工法や塗料の選択が必要だからです。

例えば、近頃よく住宅の外壁に用いられている化粧サイディングボードを塗り替える場合 当店ではセラミック系厚膜塗料などの吹付塗装はしません。理由はサイディングボードの外壁は材質やその構造上 厚膜塗装などは後々不具合を起こす可能性があると考えるからです。このように外壁塗料には適材適所があり、それぞれの使用目的や機能によって使い分ける必要から塗料の種類が多く用意されています。

一般に住宅の外壁に使われている塗料には10年〜20年と言われる耐久年数があります。太陽の光や熱 空気 水などの作用によって本来の性能や 機能が失われていく(劣化)という有機物の性質だそうです。 

住宅塗り替えでは今現状の外壁上に塗り重ねるわけですから 外壁の下地診断が重要です。下地診断では現状の塗装のチョーキング劣化の程度・ヒビ割れ・汚れや 塗膜のウキ・ハガレなどの異常な痛み具合が無いか調査診断します。(通常 塗装の劣化では塗膜のウキやハガレは起こりません。)

住宅の外壁材にはおおむね ALC(軽量気泡コンクリート ) モルタル サイディングボードなどが使われています。近頃超高級住宅ではRC(鉄筋コンクリート打ちっぱなし化粧仕上げ)などもありますが、いずれにしても外壁材はその種類によって それぞれ特徴性質が違うため、外壁材に適合した塗料・工法を選択することが重要です。

外壁材

特徴 性質

寺西塗装オススメ 塗料 

ALC・パワーボード  軽量気泡コンクリートボード

重量鉄骨建物(工場・店舗・倉庫・住宅)や一般木造住宅の外壁パネル(パワーボード)として広く使われています。素材は例えると軽石のような物で耐火性 断熱性に優れています。パネル自体はクラック(ひび割れ)等の心配は少ないですが 気泡構造のため水分をよく通すので特に防水性の塗装が要求されます。パネルの芯に鉄筋が入っているので雨漏れ状態が続くとこれが腐食(錆)して時にはひび割れや爆裂を起こす場合があります。またパネル間継ぎ目やサッシ廻りのシリング材(コーキング)も以上のことからメンテナンスをおすすめします。

DANタイル高弾性壁面化粧仕上げ材化粧&防水効果のハイクオリティーテクスチャー。複層形の弾性吹き付けタイルで実績(おそらく20年以上?)があり現在でも公共建築物から一般住宅まで幅広く使われその信頼性は横綱級 (決して八百長ではありません)

ファインシリコンフレッシュ?超低汚染アクリルシリコン樹脂塗料高耐候性 超低汚染性 シリコン樹脂でありながらフッソ塗料に匹敵する強さ。下塗りにアンダーフィラー弾性エクセルを用いることで防水性・弾性が高まります。

モルタル壁

左官職人さんが砂・セメント・水を配合してコテとコテ板で手塗りすると言う伝統ある昔ながらの工法で仕上げた壁がモルタル壁です。木造住宅では壁の構造はラス板・ラス紙(防水紙)・ラス網・モルタル(下・上塗)また RC(鉄筋コンクリート)ではRC・モルタル(上・下塗り)という構造になっています。モルタルは塗装が無くても雨・風・熱にも耐久性があります。私も数十年経過した住宅を改修塗装したこともありますが モルタル自体が変質していることは ほとんど有りません。ただ モルタルは乾燥時に収縮や下地材の歪み・振動によってヒビ割れが起こりやすく  ヒビ割れ部分から入った雨水は一時的にはラス紙(防水紙)で防げますが 雨漏れ状態が長く続くとラス網が腐食(錆)しヒビ割れが大きくなり壁自体が浮外れる場合があります。以上のことからクラック(ひび割れ)に対応した弾性防水性塗料が有効です。なおモルタル壁は品質の均一化と言う面からは左官職人さんの技量に頼る部分が多く(さらに湿式工法のため乾燥・養生など時間や手間がかかる)最近のハウスメーカーではほとんどモルタル工法は採用されずサイディング貼りやパネル工法に替わっています。

DANタイル クラックに対する追随性がすぐれています。

ファインシリコンフレッシュ 下塗りにアンダーフィラー弾性エクセルを用いることで防水性・弾性が高まります。

窯業系サイディングボード

窯業サイディングと呼ばれるようにセメントや繊維をカマ(窯)で焼き固めた素材でできています。デザイン性・経済性・効率性の良さから現在ほとんどのハウスメーカーで幅広く使われています。サイディングボード(化粧サイディング)の表面は工場で製品として塗装処理がされていますので新築住宅工事ではペンキ屋さんの出番が少なくなりました。(T_T) ただサイディングボードはモルタルと違って表面の塗装が痛むと雨・風・熱で急速に劣化(湿気による板の伸縮・炭酸化)が進みます。構造上 真夏などは太陽光の当たる壁面はかなり高温になります。(真夏に直射日光で自動車のボディーが熱くなるように)またサッシ廻りやボードの継ぎ目のシーリング材も5〜10年で劣化しますので 同時にメンテナンスが重要です。以上のことから熱や紫外線に対して耐候性がある塗装がおすすめです。

ピュアライドUVプロテクトクリヤー高意匠サイディングボード用セラミック系外壁保護クリヤー新築時に近い風合いのまま長期に保護する。耐久性 超低汚染性 防藻・防かび性 新築10年以内でおすすめ。特に高意匠デザインサイディングで塗装はまだ奇麗でも シーリングの劣化が進んでいる場合 シーリング打ち替えと同時に外壁塗装することで耐久性が上がります。耐候性が更に期待できるフッ素(4F)タイプも有ります。

ファインシリコンフレッシュ 弱溶剤2液形シリコンの強さはてらやん1押し

RC (コンクリート化粧仕上げ)

RCはモルタル仕上げが一般的ですが ここでは近頃流行りのコンクリート打ちっぱなし化粧仕上げの塗装について述べます。コンクリートはモルタル同様雨・風・熱にもつよく耐久性があります。実はコンクリート化粧仕上げは昔から行われていて10〜30年ぐらい前まではコンクリート壁の中性化や雨ダレ汚れ防止として撥水剤(ワックス)がよく塗装されました。 近頃はコンクリートの高級な質感を奇麗に保つため透明の保護クリヤー(ウレタン・シリコン・フッソ)が塗装されています。撥水剤や保護クリヤーの劣化が進むと雨の日などコンクリートが濡れ色に変化するのでよく判ります。再塗装は高圧水洗浄で汚れを取り除き下地処理の後保護クリヤー塗装します。

ファインプーレシステム超低汚染型ターペン可溶2液形アクリルシリコン樹脂クリヤーコンクリートの素材感を生かした仕上げ 中性化・エフロ防止 超低汚染 高耐候 ぬれ肌防止 防藻防かび透湿性で結露から建物を守ります。 

タイル貼 タイルは耐候・耐熱性にすぐれ一般的には塗装は必要ありません。例外的には地震などの不可抗力でヒビ割れが発生することもあり また10〜20年経過するとタイル目地からエフロ(アク)が出たり もらい錆(階段やその他の鉄部から流れ出た錆) もらい汚(サッシやシーリングから流れ出た汚れ・排気ガス)などで初期の美しさが失われる場合がよくあります。高圧水洗浄+ケミカル(薬剤)洗浄の後保護クリヤー塗装でリフレッシュできます。

ファイングラシィSi 陶磁器タイル用アクリルシリコン樹脂クリヤー

タイル面・タイル目地の保護 高耐候 超低汚染 防藻 防かび性

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    コーキングの劣化と塗装について

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左側の写真はサッシ廻りのコーキングの上に塗装された箇所の塗膜(単層形弾性塗料)が施工時の何らかの原因で膨らみ その部分を指でめっくた所です。これを見て驚くのは、外壁塗装自体は施工後十数年経過していますがその下のコーキングは打ち立てのような弾力性があり 劣化の進行は見た目では皆無だと言うことです。右側の写真は既塗装仕上げサイディングの目地部分に後打ちされたコーキングです。コーキングが直接雨風や太陽の紫外線に暴露していることもあり、劣化が進行しているのが解ります。それぞれ諸条件は違いますが、私の経験では塗装保護されたコーキングは暴露したコーキングより数倍劣化の進行が遅く長持ちします。寺西塗装では外壁などを改修塗装する場合は少しでもコーキングと塗装が同時に長持ちするよう、塗料と相性の良い2液形ノンブリードウレタンコーキングやサイデイング用2液形シリコンコーキングを使用し同時に保護塗装を施工します。

追記 2024/01/28 当店では 経年劣化(メーカ推奨5年以内)した意匠サイディングボードをUVプロテクトクリアーでリフォーム再塗装する場合 工程として 高圧洗浄水洗下地処理の上劣化した目地コーキング等を撤去後

プロテクトクリアーを2回塗り仕上げ 最後に調色したサイディングボード用2液シリコンシーリング材を化粧打ちします。サイディングボードのプロテクトクリアー改修塗装工事にはコーキング工事が付き物です。

プロテクトクリアーはコーキング材の上には塗装不向きとのこと(メーカ仕様書に基ずく)プロテクトクリアーをコーキング剤の上に塗ると後々 剥離等不具合の可能性があるので注意が必要です。

プロテクトクリヤーで再塗装する場合はコーキング材は後打ち(化粧打ち)になります。 


       春 秋 は 外壁塗装の季節?

空気が乾燥 気候の良い季節(春 秋)がペンキも良く乾いて仕事もはかどり 外壁塗装工事に適した季節と説明されているのを見かけることがありますが、私自身1年を通じて住宅の外壁塗装工事を行っていると、実際問題としてそれぞれの季節によって一長一短あり 人にとって気候の良い季節が必ずしも外壁塗装工事にベストな季節であると感じられません。まず外壁塗装工事には塗料の飛散というリスクが常にあります。雨天は外壁塗装工事の大敵ですがそれよりも風が一番気にかかる要因です。吹付塗装でなくローラ塗装では塗料が飛び散ることが少ないと考えるのは大間違いです。それは殆ど風が無くローラの回転によるしぶき(塗料)が下へ落ちた場合のことだからです。住宅塗り替えではご近所様への迷惑を少しでも軽減するため足場を組み飛散防止ネットなどで養生するのですが、100パーセント完璧ではありません。そのため風の強さや風向きを考え塗装作業をします。また逆に季節により変化する風向きを利用して塗装工事を行うこともあります。春先は季節の変わり目で天候が不安定になり塗装作業する上で注意が必要です。つづく2013/08/15

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     外壁(モルタル仕上げ)のひび割れについて

モルタル壁の建物は外壁塗装の劣化と共に長年の間に壁自体にもひび割れが起こります。再塗装を施工する場合、寺西塗装では、ひび割れ部分を単にコーキングやパテ等で穴埋め補修するだけではなく、ひび割れの状態やひび割れ箇所を調べ、その原因などを考え下地処理します。ひび割れ部分に低粘度のエポキシ接着材を注入するのも有効な作業の一つです。2014/08/10

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?ひび割れ部分に接着材を注入するための穴を作ります。 ?ディスポシリンジで2液形エポキシ接着材を注入後モルタル壁に浮き等異常が無いか確認します。

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     ハケ塗りからローラー塗装へ

ペンキ屋さんと言えば1番の道具はハケでした。

昔話になりますが私が建築塗装業を習い始めた頃は

新築戸建て住宅のモルタル壁面を水性エマルジョン塗料を使ってヘキサイト刷毛1本で手塗りしたことを覚えています。

建具や鉄製サッシ・内部木部枠・巾木・廻縁などの塗装も全て刷毛塗り作業でしたので

先輩職人さんの作業を見習い ハケの使い方(ムラ無く、キレイに、効率よく)を教えて頂きました。

刷毛は使用後シンナーで洗い 寸胴刷毛などは先を揃えて布で巻いてボイル油の刷毛ツボに大切に保管するように教えられました。

当店では今は塗り分けの細かい部分などは目地刷毛と2インチミニローラーの併用が刷毛に代わって活躍しています。2021/11/12

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     意外と有効な 雨の日の セルフ住宅外壁点検

 雨の日に傘をさして ご自宅の家の周りを散歩します。(危険なことはしないでください)

建物全体に降り注ぐ雨水の流れを観察しましょう( ^ω^)・・・

屋根の雨水→雨樋→排水溝

建物全体を上から下まで見渡すだけで

建物の雨漏り劣化につながる ドレンや雨トイの不具合が見つかることもあります。

具体的には経年による 樋のつまり 接着不良 割れ 勾配不良 金具不良など

また 外壁が雨に濡れることで普段は判らないヒビ割れやシミなどが見える化したり

雨水で濡れた部分の外壁塗装の変色で 塗装の劣化やチョーキングが解ることもあります。2023 08 23

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     耐久年数を超える23年前に 施工させて頂いた 山の擁壁 再描画工事(2812.45平米)の

ウレタン樹脂塗料塗膜が 今でも一部分 光沢が残っている理由 

 最近 外壁・屋根リフォーム塗り替え工事で業者様の唄い文句になる高耐久 高耐候塗料ですが

長年 住宅などの塗装工事の仕事を頂き 少しでも長持ちする塗装を考えるにあたって

山の斜面防護壁 再描画工事(1999年)での出来事を思い出してみたいと思います。 

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 当時 私に声を掛けてくださった工事元請会社専務様のお話では

この斜面描画は新設から何度か部分補修描画塗装をしても

長持ちしないで塗装が劣化するとのことでした。

今回はそのようなことが無い様に デザインの一部変更に伴った

長持ちする全面描画再塗装にしたいとのご相談でした。

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 現場で 補修劣化部分の描画を拝見すると塗膜の剥がれやヒビ割れがありました。

補修塗膜の劣化進行原因は旧塗膜との密着不良(塗り替え再塗装では特に注意が必要)に加え

雨風・陽射しの厳しい条件(斜面が南向きの片屋根形状のため)が重なったためと推測しました。

この時 長持ちする再塗装には 先ずはコンクリート擁壁斜面全てを高圧水洗浄下地処理を確り施工の上

耐候性の塗料で確り塗装する必要があると思いました。

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 新設時の絵画制作 設計図書仕様書の資料を拝見させて頂くと 

塗装仕上げ コンクリート面 EP(外部用):合成樹脂調合ペイント仕上げと記載されていました。

最初の描画は水性エマルジョンペイントで塗装されていたようです。

工程表では モルタル壁部下地処理→下塗り(シーラー)→上塗り2回となっていましたので

これを踏まえて 私の取引先塗料店に今回の現場に対応する塗り替え塗装仕様書の作成をお願いしました。

塗装仕様書は塗装施工工事の塗料や工程の設計書です。

 23年前に作成して頂いた描画塗り替え塗装仕様書です。

 上から順番に 高圧洗浄下地処理の上セメントフィラー下塗り 上塗りに弱溶剤2液形ウレタン

さらに上塗りウレタン樹脂の耐候性を上げるためフッ素クリヤーでトップコート仕上げするという塗装工程です。

この仕様書に使われている塗料については現在

フッ素クリヤーはバージョンアップされていようですが

下塗り 上塗り塗料は今でもメーカー販売され

塗装現場で更に実績を積み重ね使用されているようです。

日本の塗料メーカさんの生産、品質管理や開発力には頭が下がります。

そもそも ネタ(ペンキ)がなければペンキ屋さんは仕事ができませんからね 感謝 感謝

23年前の仕様書ですが今現在でも十分通用する仕様書だと私は思います。

 少し余談になりますが 住宅塗り替えなどに使用する塗料(ウレタン シリコン ハイブリッド形 無機形 フッ素塗料など)の

メーカーカタログ見本帳にはそれぞれの塗り替え下地に対応した

カタログ塗料の仕様書が必ず記載されています。

塗料メーカーはこの仕様書に基ずき施工されることを前提として塗料の機能や性能の発現を担保しています。(商品保証)

ここで重要なのは 通常 リフォーム塗装業社がチラシや宣伝で唄う高耐久塗装などの保証は

塗料メーカの保証ではないということです。

例えると JIS規格のビスで建てた住宅の耐震をビス製造会社が保証できないのと同様に

塗装業者が一般住宅塗り替え工事で唄う耐久年数保証は塗装業者の保証になります。

住宅塗り替え工事では

施工者(職人)が経験や知識を積み重ねて

メーカーの仕様書に基づいて確り施工することが重要だと私は思います。

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 話を戻します

作成して頂いた塗り替え塗装仕様書の塗装作業を擁壁南斜面で確実に施工するにあたり

新設当時の絵画工事の写真資料を拝見させて頂くと

斜面の上から垂らした太目のロープを頼りに斜面に座り 職人さんが 絵画していました。

私も塗装現場で竹差し1本  丸太足場の上で寸法を割りだし

大きな鉄タンクに筆一本で文字を書き込む看板親方の匠の技を見たことがありますが 

誰にでも出来る技ではありません。

で・・・ (どうする?)

今回の改修塗替え工事では元請工事会社専務さんに

安全に効率よく確りと作業ができるよう

擁壁面全体に鋼管足場で屋根足場を架ける提案をさせて頂きました。

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 鋼管足場仮設工事については工事中の鋼管パイプの落下や事故のリスクが問題となったようですが

元請工事会社様のご尽力のおかげで足場仮設工事許可を頂きました

私の取引足場業社の 現場の下見 見積後 元請工事会社様の了承を頂き

安全対策を行い 仮設工事ができました。

足場工事ではレッカー車などは使える環境ではありませんでしたので すべて人力で 

職人さん達が力を合わせ

斜面の山の下から鋼管パイプを肩に担いで運ぶ結構 体力自慢の仕事でした。

私も何本か運搬のお手伝いをさせてもらったことを覚えています。(汗 汗)

 23年前の作業写真です。

 塗り替え塗装工事では天候などを考慮した予定工期を頂き

私の親しい信頼できる地元塗装店親方さんの親身な共同作業で

安全に塗装仕様書に基ずく確実な塗装工事が事故もなく完了できました。

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 当時 友人のカメラマンが完了記念に撮影してくださったデザイン写真は

今も我が家を飾っています。

 思い出の  みんなの汗は 色あせず

       今日もコツコツ ありがとう (*^^*)

                                   2023/10/12

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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